エシカル消費とは?環境・社会のためにできるアクションを実践しよう!

環境や社会のために何かしたいと思っても、どう行動すればよいか分からない方が多いのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが、日々の消費活動を通じて社会貢献ができる「エシカル消費」の実践です。

この記事では、そもそもエシカル消費とは何か、環境や社会に及ぼす影響、具体的な実践方法とコツについて紹介します。エシカル消費を知って、よりよい未来に向けて小さなアクションから始めてみましょう。

エシカル消費とは?

エシカル消費とは?

そもそも「エシカル」は、直訳すると「倫理的な」「道徳的な」という意味で、人や社会、地域、環境に配慮する考え方を指します。つまり、エシカル消費はさまざまな側面に配慮したり、課題に取り組んだりしている事業者を応援しながら、商品やサービスを選択する消費行動のことを言います。

エシカル消費という言葉が認知され始めたのは、1989年にイギリスの情報誌「Ethical Consumer(エシカル・コンシューマー)」が発行されたことがきっかけの一つです。また、不買運動のことを「ボイコット」と言いますが、企業の目的に賛同して商品を積極的に購入することを「バイコット」と言い、エシカル消費が広まるきっかけになりました。

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エシカル消費とSDGs

エシカル消費は、国連が定めた持続可能な開発目標であるSDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」に密接に関係しています。この目標は、「持続可能な生産・消費形態の確保」を掲げており、エシカル消費について考えて商品を選ぶという行動が重要な役割を果たすのです。

また、エシカル消費をすることで、目標12だけでなく、さまざまな目標に対して間接的に貢献できます。例えば、環境に配慮した商品・サービスを選べば、気候変動や資源保全などの目標達成につながり、社会的に公正な商品・サービスを選べば、労働環境の改善や貧困の削減といった目標につながります。

私たちが商品・サービスを選んでお金を使う行為は、企業の持つ考え方と価値観への「投票」といえるため、エシカル消費を意識することは、社会をよりよくするための積極的な意思表示となるのです。

エシカル消費を実践するには?日常でできる方法を5つ紹介!

エシカル消費を実践するには?日常でできる方法を5つ紹介!

エシカル消費は、食べ物やファッションアイテム、日用品の購入など、さまざまな場面で実践できます。具体的にどんなアクションがあるのか、日々のお買い物に取り入れやすい5つの方法をご紹介します。

エコな商品を選ぶ

環境にやさしいエコな商品・サービスを選ぶことは、持続可能な社会の実現に向けた重要なアクションの一つです。具体例としては、サステナブルな材料を使用した商品があります。

廃棄物を使った商品や、本来廃棄されるはずだった資源を活用したアップサイクル商品が代表的です。トウモロコシや竹、サトウキビなどの植物由来のバイオマスプラスチックを使用した商品や、化学肥料を使用せずに作られたオーガニック素材の商品なども、環境への負荷が少ない商品として注目されています。

製造や販売などの過程で、カーボンニュートラルを実現する商品の選択も環境保全に貢献します。カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量を植林や森林管理などを通して、実質的にゼロにすることを指します。

また、日々の買い物では、食品ロスへの配慮も大切です。期限間近の割引商品や不揃い品の購入、手前取りなどを意識しましょう。他にも、本来廃棄される非可食部を活用した商品の選択もおすすめです。例えば、チョコレートの原料であるカカオの種皮を使ったカカオティーや、コーヒー豆かすを使った生活雑貨などもあります。

「オーガニック」の商品一覧(LOHACO)
「Goエシカル」プロジェクト

フェアトレード商品を選ぶ

フェアトレード商品を選ぶことも、エシカル消費の方法の一つです。フェアトレードとは、直訳すると「公平・公正な貿易」のことで、適正な価格で取引することにより、発展途上国の生産者を支援する貿易の仕組みを指します。

貿易の不公平を解消することで、発展途上国の生産者や労働者の生活水準の向上につなげるフェアトレードは、SDGsの目標1「貧困をなくそう」や目標8「働きがいも経済成長も」などのさまざまな目標の達成に貢献できます。

フェアトレード機関によって認証を受けた商品には、「国際フェアトレード認証マーク」が与えられています。コーヒーやカカオ、バナナ、コットン商品などが国際フェアトレード認証の主な産品です。お買い物先でフェアトレード認証を受けている商品がないかどうか、探してみてください。

「フェアトレード(水・コーヒー・お茶・飲料)」の商品一覧(LOHACO)

寄付金つき商品を選ぶ

寄付金つき商品の購入も、エシカル消費の一つとして有効です。寄付金つき商品とは、売上の一部が特定の団体・プロジェクトに寄付される仕組みの商品を指します。例えば、寄付先には障がい者支援などの社会貢献活動や環境保護活動、被災地支援などがあります。

購入すると自動的に寄付される手軽さや、日々の買い物が直接支援に結びつくことが大きな特徴です。自分が応援したいと思う団体やプロジェクトが寄付金つき商品を販売していないか、調べてみるとよいでしょう。

アスクルでも、多くの海洋プラゴミが集まる長崎県対馬市とSDGs連携協定書を締結して、売り上げの一部を海洋ゴミの回収や処理に役立てる寄付金つき商品を販売しています。

TSUSHIMA×ASKUL project

生物多様性に配慮した商品を選ぶ

持続可能な社会のためには、生物多様性に配慮した商品の選択も大切です。そうした商品の見つけ方として目安になるのが、認証マークです。

例えば、熱帯林の生物多様性に配慮されて作られたパーム油を使用した商品には、「RSPO認証」が与えられています。他にも、水産資源や環境に配慮した持続可能な漁業で獲られた水産物には「MSC認証」が、持続可能な管理が行われている森林から生産された商品には「FSC認証」が付与されるなど、さまざまな認証マークがあります。

また、いきものに対する配慮として、「アニマルウェルフェア」や「クルエルティフリー」を重視した商品を選ぶことも意識してみましょう。アニマルウェルフェアとは、家畜のストレスや疾病を減らして、快適で健康的な生活が送れるように配慮する考え方です。

そしてクルエルティフリーとは、開発・製造などの全ての工程で動物実験が行われていないことを指します。畜産物や化粧品、日用品において、アニマルウェルフェアやクルエルティフリーを実現している商品がないか、ぜひ調べてみてください。

「MSC認証」の商品一覧(LOHACO)
「FSC認証」の商品一覧(LOHACO)

地産地消を心がける

地域で生産されたものを地域で消費する「地産地消」も、エシカル消費の一環として注目されています。地域で生産されたものを消費することで、輸送にかかるエネルギーを削減し、環境負荷の低減に貢献できる点が特徴です。

また、地域経済の活性化にもつながり、地域社会の持続可能性を高めることにもなります。積極的に地域の農産物や特産品を選んで、地域を応援しましょう。

エシカル消費を実践する2つのコツ

エシカル消費を実践する2つのコツ

最後に、エシカル消費を実践する際に意識したい2つのコツをご紹介します。これらのコツを参考に、無理なく持続可能な消費行動をしてみましょう。

長く使えるものを選ぶ

今の社会では、商品が短期間で消費され、大量に廃棄される「大量生産・大量消費・大量廃棄」のサイクルが課題となっています。そのため、できるだけ長く愛用できる商品を選ぶだけで、エシカル消費に貢献できます。

耐久性が高く、修理しながら長く使える商品や、流行に左右されない、飽きのこないデザインの商品を選ぶようにしましょう。こうした観点を意識することで、廃棄物の削減や資源の節約につながります。

本当に必要なものか見極める

衝動買いを避けて、本当に必要かどうかを自問自答する習慣も大切です。商品を買う時は、つい「ほしい!」という気持ちが先行しがちですが、手持ちのもので代用できないかどうかや、不要になった場合の処分方法や処分にかかる費用まで考えることをおすすめします。

購入前に商品のライフサイクル全体を考えてみると、冷静に判断できるため、無駄な消費を防ぐことができるはずです。

毎日のエシカル消費で、地球や社会にちょっといいことをしてみよう

エシカル消費は、日々のお買い物のなかでちょっと選択を変えるだけで、今日からでもすぐに実践できます。

そして、人や社会、地域、環境に配慮した商品・サービスを選ぶということは、持続可能な社会の実現に関心がある、という意思表示の意味を持つのです。

私たち一人ひとりの小さな選択が、少しずつでもいつか未来を左右するかもしれません。そんな意識で、エシカルな消費行動をぜひ心がけていきましょう。

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