この記事の目次
コーヒーの日とは?
「コーヒーの日」とは、毎年10月1日に定められたコーヒーの記念日です。この日は日本だけでなく、国際的にも「国際コーヒーの日」として制定されています。ここでは、日本におけるコーヒーの日と世界で祝われる国際コーヒーの日について、それぞれご紹介します。
日本におけるコーヒーの日
日本のコーヒーの日は、全日本コーヒー協会によって1983年に制定されました。全日本コーヒー協会は、コーヒーの知識の普及や消費拡大を目的とする協会で、コーヒーの日についても広報活動を行っています。
10月1日がコーヒーの日となったのは、日本では秋から冬にかけてコーヒーの需要が高まるという理由と、10月1日がコーヒーの年度初めであることが理由です。コーヒーの年度初めは国際協定によって定められており、世界のコーヒーの流通に影響力のあるブラジルでは、コーヒー豆の収穫や出荷が9月末までに完了するという背景があります。
世界における国際コーヒーの日
国際コーヒー機関(ICO)によって、2015年から10月1日を「国際コーヒーの日」とすることが定められました。アメリカなどの一部の国では、独自に9月29日を「コーヒーの日」としています。
国際コーヒーの日は、「コーヒー産業の多様性、品質、そして情熱を祝う日」です。毎年77カ国にのぼるICO加盟国と世界中のコーヒー協会が中心となってイベントを開催し、コーヒーの魅力を楽しむと共に、生産に携わる農家の暮らしを支援する機会となっています。
ICO自体でも、コーヒー業界をより良くするためのメッセージを発信するキャンペーンを実施しています。
コーヒー2050年問題とは?
当たり前のように毎日コーヒーを楽しんでいる人は多いと思いますが、実は将来的にはコーヒーの供給が危ぶまれており、それを「コーヒー2050年問題」と呼ぶことをご存じでしょうか?
コーヒー2050年問題とは、コーヒー豆の栽培に適した地域が減少し、2050年までにコーヒーの供給量が大幅に減少する恐れがある問題のことです。WCR(ワールドコーヒーリサーチ)の発表によると、2050年までにアラビカ種の栽培に適した土地は75%失われ、ロブスタ種の栽培に適した土地は63%失われると予測されています。
その主な原因は、温暖化による気候変動です。コーヒーの栽培環境の変化が、コーヒーの供給量の減少や品質の低下を招き、生産者の生活苦にもつながることが問題視されているのです。
このコーヒー2050年問題の解決に向けて個人でできる対策には、地球温暖化対策やサステナブルなコーヒーの購入を通じて、生産者を支援する方法があります。コーヒーの日をきっかけに、エシカルな視点でコーヒーの未来を考えてみましょう。
コーヒーの日の楽しみ方は?
コーヒーの日をきっかけに、コーヒーをより豊かに楽しんでみてはいかがでしょうか。例えば、コーヒーの淹れ方や豆の選び方、イベントへの参加など、多彩な楽しみ方でコーヒーの魅力を味わい、その未来についても目を向けてみましょう。
さまざまな淹れ方やペアリングを楽しむ
インスタントコーヒーやペットボトルのコーヒーも手軽で良いですが、これを機に自分で淹れたコーヒーを楽しんでみるのはいかがでしょうか。例えば、以下のような淹れ方があります。
- ハンドドリップ(ペーパードリップ)
- ネルドリップ
- ウォータードリップ(水出し)
- フレンチプレス
- エアロプレス
- エスプレッソ
ハンドドリップはペーパーフィルターに、ネルドリップは「ネル」という布製のフィルターにレギュラーコーヒーを入れて抽出する淹れ方です。
水出しコーヒーができるウォータードリップも、コーヒーパックを水に漬け込むだけで手軽に淹れられます。
また、フレンチプレスやエアロプレスといった専用の器具を使って淹れれば、テクニック無しで本格的なコーヒーを自宅で楽しめます。専用のマシンを使って素早く抽出するエスプレッソもおすすめです。
コーヒーを淹れたら、相性の良い食べ物を選ぶ「ペアリング」も工夫すると、より楽しめるはずです。チョコレートやナッツ、チーズケーキなど、コーヒーに合うおやつを探して、お気に入りのペアリングを見つけてみてください。
スペシャルティコーヒーやサステナブルコーヒーを楽しむ
せっかくコーヒーを味わうなら、「スペシャルティコーヒー」や「サステナブルコーヒー」を選んで飲むのがおすすめです。
スペシャルティコーヒー
コーヒー豆の栽培から私たちが口にするまでの一連の過程で、徹底した品質管理がされている高品質なコーヒーを指します。優れた味を楽しめるだけでなく、サプライチェーンの透明性が高く、持続可能なコーヒー生産に貢献できる点が魅力です。
サステナブルコーヒー
自然環境や生産者の暮らしの持続可能性を重視した、コーヒーの総称です。自然環境や生態系への負荷を抑えたり、適正価格での取引を実現したりする取り組みが背景にあり、サステナブルコーヒーを購入すれば支援につながる点が魅力といえます。
例えば、以下のような認証マークを目印に探してみてください。
- 国際フェアトレード認証
- 有機JAS認証
- バードフレンドリー認証
- レインフォレスト・アライアンス認証
「ダラゴア農園コーヒー(サステナブルコーヒー)」の商品一覧(LOHACO)
コーヒーの日のイベントやキャンペーンに参加する
10月1日やその前後の日程では、「千葉市国際コーヒーの日」などの自治体が主催・後援するイベントがあります。また、日本スペシャルティコーヒー協会が主催する、アジア最大規模のコーヒーの祭典「SCAJ」も毎年開催されています。
さまざまな種類のコーヒーの飲み比べなどができるので、コーヒーの試飲やお気に入りのコーヒー探しをしたい方は、近くで開催されるイベントを探して足を運んでみてください。
国際コーヒー機関(ICO)でも、コーヒー業界をより良くするためのメッセージを伝えることを目的に、毎年テーマを決めてプロモーションキャンペーンを実施しています。SNSでのハッシュタグ投稿や拡散で参加してみてはいかがでしょうか。
さらにコーヒーブランドを扱う各企業でも、コーヒーの日を盛り上げるイベントやお得なセール、キャンペーンを実施していることが多いので、そちらもぜひチェックしてみましょう。
コーヒーの日に関するQ&Aまとめ
コーヒーの日に関して、本記事で紹介した内容をQ&A形式でおさらいします。
Q.「コーヒーの日」はいつですか?
A.「コーヒーの日」は、10月1日です。1983年に全日本コーヒー協会が定めた記念日で、世界的にも2015年から「国際コーヒーの日」として制定されました。コーヒーの魅力を楽しみ、コーヒー生産者の生活を支援する機会とされています。
Q.なぜ10月1日が「コーヒーの日」と定められたのですか?
A.日本では秋から冬にかけてコーヒーの需要が高まり、国際協定で10月1日がコーヒーの年度初めとされていることから、10月1日と定められました。コーヒーの年度初めは、ブラジルでコーヒー豆の収穫や出荷が9月末までに完了するという理由で10月1日になっています。
Q.コーヒーの日にまつわるイベントはありますか?
A.自治体主催のイベントやコーヒーに関連する企業によるキャンペーン、国際コーヒー機関(ICO)が毎年運営する国際コーヒーの日のキャンペーンなどがあります。
「コーヒーの日」はコーヒーの未来について考えてみよう
世界中で愛されているコーヒーですが、地球温暖化による気候変動に脅かされている問題やコーヒー生産者の生活苦といった課題を抱えている現状があります。
こうした課題は、消費者にとっても無関係ではありません。コーヒーの魅力を楽しむコーヒーの日と国際コーヒーの日をきっかけに、その未来や自分にできるアクションについて考えてみましょう。